2012年04月03日
相続手続の話 その1 必要な戸籍等
こんばんは
行政書士の酒井です。
今日は、相続手続について書いてみます。
数回にわたるかもしれませんが、今日は「戸籍」についてです。
まず、相続が開始するということは、誰かが亡くなったということですが、その事実は戸籍に記載されます。
放っておいたら自動的に戸籍が書き換えられるわけではなく、同居の親族などが「死亡届」を役所に提出しなければなりません。
病院で亡くなった場合は医師が「死亡診断書」(死亡届の右側)を書いてくれますので、左側を記入して役所に提出することになります。自宅等で亡くなった場合は、死亡診断書ではなく、死体検案書になりますが、これも発行できるのは医師のみです。亡くなった方を医師に見せずに死亡届を提出することはできないということですね。(失踪宣告の場合などは除きます。これはまたの次回以降に書きます)
死亡届は亡くなったことを知ってから7日以内に提出することになっていますが、死亡届を提出して、「火葬許可証」をもらわないと火葬することができませんので、通常は亡くなったらすぐに死亡届を提出しなければなりません。
死亡届を提出すると、戸籍が書き換えられるわけですが、書き換えにはしばらく時間がかかる場合もあります。
戸籍の処理としては、「死亡年月日」「死亡時分」「死亡地」「届出年月日」「届出人」が記載され、被相続人は「除籍」されます。
相続手続に戸籍が必要というのは、戸籍の記載で、死亡したという事実を証明できるからです。
「住民票の除票」にも死亡の事実は書かれていますが、戸籍には「何時何分」まで書いてありますので、相続関係にある2人が同日に死亡したような場合、どっちが先に死亡したかで、相続関係が変わってくることなどもあり、相続手続に戸籍の提出は必須となっている場合がほとんどです。
相続手続に必要な戸籍は、被相続人が死亡した事実が記載された戸籍(除籍)謄本があればよいのか?というとこれだけでは足りません。死亡の事実だけでは、誰が相続人となるのかが分からないですよね?
なので、被相続人の出生から、死亡までの戸籍をすべて集めて相続人となるべき人を調べる必要があります。
役所での請求方法としては、「被相続人○○○○の出生から死亡までの事実がわかるもの」と書いて請求用紙を戸籍係に提出します。
出生から死亡まで一度も本籍地を移していなければ、被相続人に関する戸籍はすべて出てくるでしょう。
転籍(本籍地を移す)している場合などで、本籍地を置いていた市が変わったりしている場合は、途中までしか辿れないこともあります。そのような場合は戸籍の記載から転籍前の本籍地を調べ、その管轄の役所で、それ以前の戸籍を請求することになります。
戸籍の収集は簡単に集まる場合もありますが、場合によってはかなり難しいこともあります。難しいときは当事務所にご相談くださいね
被相続人の出生から死亡までの戸籍が集まれば、それらの記載から配偶者、子、兄弟姉妹、親などが分かります。
それぞれの相続人となるべき人は同一戸籍に入っている人ばかりではなく、結婚などで新しい戸籍を作っていますので、どんどん辿って集めていきます。
中には既に死亡している人がいたりすることもありますが、そのような場合は、その相続人となるべきだった人の出生から死亡までのすべての戸籍も集めなければならなくなります。
亡くなった方が100歳近いような高齢であれば、子も高齢となり、先に亡くなっていることも考えられます。また、子がたくさんいらっしゃるような場合も集める戸籍は膨大になりかなりの労力を費やすことになるかもしれません。
戸籍収集が大変かどうかは、ケースバイケースですのでなんともいえませんが、そうやってすべての戸籍を集めて相続関係を明らかにし、民法の規定に従って相続人となる人を確定します。
この戸籍収集がまずやるべきことであり、これがしっかり行われていないと次へ進むことができません。収集漏れがあって、相続人が他にもいるのでは?という可能性がある状況で(現実には相続人がいなかったとしても)、不動産登記などの手続は通りませんので、しっかり調査する必要があります。
ざっとまとめますが、相続手続に必要な戸籍等は、
① 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までの全ての戸籍、除籍謄本)
② 被相続人の住民票除票の写し(亡くなった事項の記載があるもの)
③ 相続人全員の戸籍抄本(同一戸籍に記載されている方がいる場合は1通で可)
④ 相続人全員の住民票の写し(本籍地記載ありのもの)
です。
これらを集めるのが相続の第一歩だということを覚えておいてくださいね
次回は、(現在)戸籍謄抄本、除籍謄抄本、原戸籍謄抄本などについて書きます。
ではまた
当事務所ホームページ
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行政書士の酒井です。
今日は、相続手続について書いてみます。
数回にわたるかもしれませんが、今日は「戸籍」についてです。
まず、相続が開始するということは、誰かが亡くなったということですが、その事実は戸籍に記載されます。
放っておいたら自動的に戸籍が書き換えられるわけではなく、同居の親族などが「死亡届」を役所に提出しなければなりません。
病院で亡くなった場合は医師が「死亡診断書」(死亡届の右側)を書いてくれますので、左側を記入して役所に提出することになります。自宅等で亡くなった場合は、死亡診断書ではなく、死体検案書になりますが、これも発行できるのは医師のみです。亡くなった方を医師に見せずに死亡届を提出することはできないということですね。(失踪宣告の場合などは除きます。これはまたの次回以降に書きます)
死亡届は亡くなったことを知ってから7日以内に提出することになっていますが、死亡届を提出して、「火葬許可証」をもらわないと火葬することができませんので、通常は亡くなったらすぐに死亡届を提出しなければなりません。
死亡届を提出すると、戸籍が書き換えられるわけですが、書き換えにはしばらく時間がかかる場合もあります。
戸籍の処理としては、「死亡年月日」「死亡時分」「死亡地」「届出年月日」「届出人」が記載され、被相続人は「除籍」されます。
相続手続に戸籍が必要というのは、戸籍の記載で、死亡したという事実を証明できるからです。
「住民票の除票」にも死亡の事実は書かれていますが、戸籍には「何時何分」まで書いてありますので、相続関係にある2人が同日に死亡したような場合、どっちが先に死亡したかで、相続関係が変わってくることなどもあり、相続手続に戸籍の提出は必須となっている場合がほとんどです。
相続手続に必要な戸籍は、被相続人が死亡した事実が記載された戸籍(除籍)謄本があればよいのか?というとこれだけでは足りません。死亡の事実だけでは、誰が相続人となるのかが分からないですよね?
なので、被相続人の出生から、死亡までの戸籍をすべて集めて相続人となるべき人を調べる必要があります。
役所での請求方法としては、「被相続人○○○○の出生から死亡までの事実がわかるもの」と書いて請求用紙を戸籍係に提出します。
出生から死亡まで一度も本籍地を移していなければ、被相続人に関する戸籍はすべて出てくるでしょう。
転籍(本籍地を移す)している場合などで、本籍地を置いていた市が変わったりしている場合は、途中までしか辿れないこともあります。そのような場合は戸籍の記載から転籍前の本籍地を調べ、その管轄の役所で、それ以前の戸籍を請求することになります。
戸籍の収集は簡単に集まる場合もありますが、場合によってはかなり難しいこともあります。難しいときは当事務所にご相談くださいね
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被相続人の出生から死亡までの戸籍が集まれば、それらの記載から配偶者、子、兄弟姉妹、親などが分かります。
それぞれの相続人となるべき人は同一戸籍に入っている人ばかりではなく、結婚などで新しい戸籍を作っていますので、どんどん辿って集めていきます。
中には既に死亡している人がいたりすることもありますが、そのような場合は、その相続人となるべきだった人の出生から死亡までのすべての戸籍も集めなければならなくなります。
亡くなった方が100歳近いような高齢であれば、子も高齢となり、先に亡くなっていることも考えられます。また、子がたくさんいらっしゃるような場合も集める戸籍は膨大になりかなりの労力を費やすことになるかもしれません。
戸籍収集が大変かどうかは、ケースバイケースですのでなんともいえませんが、そうやってすべての戸籍を集めて相続関係を明らかにし、民法の規定に従って相続人となる人を確定します。
この戸籍収集がまずやるべきことであり、これがしっかり行われていないと次へ進むことができません。収集漏れがあって、相続人が他にもいるのでは?という可能性がある状況で(現実には相続人がいなかったとしても)、不動産登記などの手続は通りませんので、しっかり調査する必要があります。
ざっとまとめますが、相続手続に必要な戸籍等は、
① 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までの全ての戸籍、除籍謄本)
② 被相続人の住民票除票の写し(亡くなった事項の記載があるもの)
③ 相続人全員の戸籍抄本(同一戸籍に記載されている方がいる場合は1通で可)
④ 相続人全員の住民票の写し(本籍地記載ありのもの)
です。
これらを集めるのが相続の第一歩だということを覚えておいてくださいね
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次回は、(現在)戸籍謄抄本、除籍謄抄本、原戸籍謄抄本などについて書きます。
ではまた
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Posted by SIGE at 00:07│Comments(0)
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